育児時短就業給付金(時短勤務した場合の賃金上乗せ制度)のご案内

1 育児時短就業給付金(令和7(2025)年4月1日新設)の概要

(1)受給資格としては、2歳未満の子を養育するために、1週間当たりの所定労働時間(以下「週所定時間」)を短縮して就業する被保険者であって、①育児休業に引き続いて時短就業を開始(復職日=育休終了日の翌日から時短開始日の前日までが14日以内なら引き続き扱い)したこと、または②時短開始日前2年間に賃金支払基礎日数(※)が11日(又は同時間数が80時間)以上ある完全月が12か月あることが必要。

 ※この給付金上の時短には、(1日の労働時間は変わらずとも)労働日数を減らすような場合や、正社員からパートタイマーに転換したような場合も含む。一方で、(正式に週所定時間を短縮することなく、)単に早退・欠勤等で労働時間が短くなり、賃金が下がったような場合は含まない。
 また、時短の結果、週所定時間が20時間を下回る場合は、原則、雇用保険の被保険者資格を喪失することとなり、支給対象となりません(ただし例外的に受給できる場合もあります。拙稿(ブログ記事)もご参照ください)。

 ※賃金支払基礎日数とは、賃金支払いの対象となった日数のことで、有休を含む。

(2)原則、時短勤務した場合の賃金(以下「時短賃金」)の10%相当が雇用保険から上乗せ支給される。ただし、時短賃金が育児休業前等の賃金(以下「従前賃金」)の90%を超える場合は、支給率は逓減となる。(別途、支給限度額等あり)

 【受給イメージ】従前賃金が30万円⇒時短賃金が24万円とするなら、24万円×一律10%=24000円が支給される。これが時短賃金が27万円(従前賃金の90%)を超えてくると、一律10%のままでは(時短賃金+給付金の計が)従前賃金を超える逆転現象が生じ得るため、支給率が調整される。

(3)原則、時短の開始日の属する歴月から、時短の終了日(※)の属する歴月まで支給される。
 ※最長で「子の2歳の誕生日の前々日の属する月」までが支給期間となる。その他の終了事由は文末リンク先のパンフP4にて。
 ※例えば、4/1に育休から復帰して時短勤務を開始したような場合は、4月分の給付金は、4月に実際に支払われた(ボーナス等を除く)賃金を元に計算する。このため例えば「(賃金が)月末締め・翌月支払い」の事業所においては、(この例では3月は育休を取得しているので、4月支払いの賃金が発生しておらず、)4月分の給付金はもらえない場合もあり得ますし、その一方で、時短勤務の終了にあたり、例えば「9月1日から元の週所定時間通りに働きます!(=時短の終了日は8月31日)」と完全復帰をキリ良く繰り上げてしまうと、(その9月に支払われる賃金は時短ベースなのに)9月分の給付金をもらえないことにもなります。
 従いまして、時短開始日や終了日につきましては、一度シミュレートいただきますことをお薦めします。

(4)以上はあくまで概要で、とてもまとめきれませんので、詳細な疑問点等は文末リンク先のパンフやQ&Aにてご確認ください。

2 支給申請

(1)通常は初回に「①育児時短就業開始時賃金の届出(ただし育児休業に引き続いて時短を行う場合は不要。1(2)①の場合)」「②受給資格確認&初回の支給申請」を、以降は「③2回目以降の支給申請」を行う。

(2)基本的な添付書類としては、
 ・(対象期間の)賃金台帳、出勤簿orタイムカード

 ※例えば「20日締め・翌月10日支払い」の事業所において、支給対象月が4月と5月の場合、支給申請に添付するのは、賃金台帳はその対象月の期間内に払われたもの(3月分(2/21~3/20、4/10支払い)と4月分(3/21~4/20、5/10支払い)を、タイムカードは対象月に実際に勤務したもの(4月分(4/1~4/30)と5月分(5/1~5/31))を添付する。Q&AのQ91より。

 ・労働条件通知書(雇用契約書)等 ※本来の週所定労働時間の確認用
 ・「育児短時間勤務申出書(or育児短時間勤務取扱通知書)」 ※時短を開始した日、及び時短中の週所定時間の確認用。3回目以降は、週所定時間に変更なければ不要。
 ・母子健康手帳(出生届出済証明のページと分娩予定日が記載されたページ)の写し等 ※1(2)①の引き続きの場合は不要
 ・通帳・キャッシュカードの写しなど口座情報を確認できる書類の写し ※※1(2)①の引き続きの場合、マイナポータルの公金受取口座の利用を希望する場合は不要

 ・「育児時短就業期間等に係る証明書(様式例)」 ※出勤簿、タイムカード、就業規則、労働条件通知書等での確認ができない場合に提出
 ・「育児時短就業期間等に係る証明書 (別紙)週所定労働時間算定補助シート」 ※シフト制など特別な労働時間制度の適用を受けている場合の、週所定時間の計算に利用

 また、会社が手続きを行う場合は、本人から会社へ同意書の提出も必要です。書面による手続きにおいては、同意書によって被保険者の署名を省略できます。
 ・記載内容に関する確認書-申請等に関する同意書(育児時短就業給付用)

(3)申請期限は、支給対象月の初日から起算して4か月以内。原則として2か月分を2か月ごとの申請(ただし被保険者が希望する場合は、1か月分を1か月ごとに申請も可)。支給申請から振込までは概ね約1週間。
 ※時効は2年とされてはいますが、基本的には、申請期限内にお忘れなく。

3 関連リンク

 パンフレット「育児時短就業給付の内容と支給申請手続」(厚生労働省)

 Q&A~育児休業等給付~育児時短就業給付金の質問ほか(厚生労働省)